「神々の黄昏」あらすじ(3)

真夜中、ハーゲンが眠っておりますと、夢の中に父親のアルベリヒが現れ、「息子よ、神々への復讐を忘れるな。必ず指環を奪え」と語りかけます。「心配するな、指環は必ず手に入れる」と答えるハーゲン。

やがて夜が明けると、ジークフリートが元気よく戻ってまいります。
ハーゲンとグートルーネに問われるままに、ブリュンヒルデをグンターのために手に入れた顛末を語るジークフリート。語り終えると、グートルーネと仲良く館の中に入っていきます。

婚礼の祝宴のために家臣たちを召集するハーゲン。皆が勢揃いしたところへ、ブリュンヒルデを伴ったグンターが到着いたします。
愛してもいない男のものにならねばならない境遇に絶望しているブリュンヒルデですが、その場にグートルーネに寄り添うジークフリートを発見して困惑してしまいます。そりゃまぁ当然でございますね^^
ハーゲンが「グンターとブリュンヒルデ、ジークフリートとグーとルーネ、2組の婚礼を祝え!」というのを聞き、ブリュンヒルデは失神しそうになりますが、ジークフリートの指に奪われた指環が輝いているのを見つけ、炎を越えて現れたのはグンターに化けたジークフリートだったことを悟ります。
愛する夫の裏切りを知って激怒したブリュンヒルデは、ジークフリートと自分には肉体関係があると宣言いたします。しかし過去を忘れているジークフリートは、グンターとの信義を守って自分はこの女性に一指も触れていないと誓うのでございました。
事態がハーゲンの筋書き通りの危機的な方向に向かっていることに少しも気づかない楽天的なジークフリートは、ただもうグートルーネと結ばれることが嬉しくてたまらず、喜び勇んで婚礼の席へ行ってしまいます。

あとに残ったのはブリュンヒルデ、グンター、ハーゲンの3人。
ブリュンヒルデは怒りと失望に我を忘れ、ハーゲンの「私が復讐してやろう」という囁きに乗せられて、不死身のジークフリートのただひとつの急所が背中にあることを教えてしまいます。ジークフリートが義兄弟の誓いを破ってブリュンヒルデに手をつけたことに憤激しているグンターもこれに加わり、3人はジークフリートへの復讐を誓い合います。


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◇「ニーベルングの指環」に戻ります◇
◇背景画像提供:フリー写真素材Canary様