「神々の黄昏」あらすじ(2)

グンターが「ブリュンヒルデを妻にしたいので、炎の岩屋から彼女を連れてきてくれればグートルーネを与えよう」というので、ジークフリートは大喜び。
グンターと義兄弟の契りを結ぶと、ジークフリートはただちに炎の岩屋へ向かいます。

一方ブリュンヒルデは、一人淋しくジークフリートの帰りを待ちわびております。
と、そこへ懐かしい騎馬の響きとともに、ワルキューレの一人、ワルトラウテがやってまいります。ワルトラウテは神々の窮状を訴え、世界を救うためにブリュンヒルデの持っている呪われた指環をラインの乙女たちに返すよう懇願しますが、すでに神性が失われたブリュンヒルデにはその意味が理解できません。
ジークフリートに愛の証としてもらった指環は渡さない、と拒絶するブリュンヒルデに絶望し、空しく天上界へ戻るワルトラウテ。

ワルトラウテが去って間もなく、角笛の響きが聞こえてまいります。
ジークフリートの帰宅を喜ぶブリュンヒルデの前に現れたのは、愛する夫の姿ではなく、見知らぬ武者でございました。
武者はグンターと名乗り、炎を越えてブリュンヒルデを捕えます。激しい抵抗も空しく、指環も取り上げられ、力なく倒れ伏すブリュンヒルデ。
グンターと名乗る武者は、ブリュンヒルデとおのれとの間に剣を突き立て、彼女との一線を守る証といたします。

この武者こそ、隠れ兜の力によってグンターに変身したジークフリートその人でございました。
ジークフリートはグンターに代わってブリュンヒルデをわがものにはしたものの、義兄弟グンターとの契りを守り、彼女に手を出すことを自らに戒めていたのでございました。


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◇「ニーベルングの指環」に戻ります◇
◇背景画像提供:フリー写真素材Canary様