「ジークフリート」あらすじ(1)

森に逃れたジークリンデは、森の奥の一軒のあばら家に辿り着きます。そこはアルベリヒの弟ミーメの隠れ家。ジークリンデはそこで息子ジークフリートを産み落とし、そのまま死んでしまいます。

それから十数年が経ち、ジークフリートは逞しい若者に成長しております。
ミーメは兄アルベリヒの作った指環をわがものとし、世界を支配しようと大それた野望を抱いているのですが、大蛇のファフナーが守っている指環を手に入れることなどできるはずもございません。そこでジークフリートを育て、この勇敢な青年を使って指環をせしめようと胸算用をしているのでありました。

さて、幼い頃はいざ知らず、思春期を迎えたジークフリートは反抗期も重なって、ことあるごとにミーメに突っかかり、無断外出はするわ、熊や狼などという悪い友達とは付き合うわ、いわゆるヤンキーの仲間入りをする始末。最近では悪友たちから性教育も受けたらしく、ミーメが自分の産みの親だということを頭から信じなくなっております。
今日も今日とてジークフリート、ミーメに自分用の頑丈な剣を鍛えるよう言いつけると、森の中に遊びに出かけてしまいました。
ミーメがジークフリートのために剣を鍛えるのはもう何十回目のことか、ニーベルング族随一の鍛冶屋ミーメの腕をもってしても、ジークフリートの満足する剣ができたためしがありません。と申しますのも、ミーメの鍛えた剣という剣を、ジークフリートは片っ端から軽くへし折ってしまうのでございます。
満足できる剣ができないとジークフリートに小突き回されることがわかっておりますので、ミーメは愚痴をこぼしながらも懸命に新しい剣を鍛え上げます。


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◇「ニーベルングの指環」に戻ります◇
◇背景画像提供:フリー写真素材Canary様