交響曲 第2番 ハ長調 作品61 (Robert Schumann : Symphony No.2 in C major, Op.61) |
1841年、第1交響曲「春」で成功を収めたシューマンは、破竹の勢いで2番目の交響曲に取りかかります。 ニ短調のこの交響曲はシューマンの交響曲中もっとも野心的な構成をもち、作曲者も自信をもって仕上げた作品でしたが、初演は失敗し、結局シューマンはこの曲の出版を見合わせることにいたしました。これが10年ほど後に改訂されて出版された第4交響曲でございます。 というわけで、ここで取り上げております第2交響曲は、出版の順序で「第2番」とされておりますが、実際には第4番ニ短調(初稿)に続く第3番目の交響曲ということになります。
1844年、体調不良のためそれまで勤務しておりましたライプツィヒ音楽院を辞職したシューマンはドレスデンに移り、その地で病気の療養に努めながら創作生活を送ることになります。
1845年の12月になると、猛烈な創作意欲が湧いてきたらしく、恐るべきスピードで新しい交響曲の作曲に向かいます。構想自体はその以前からあったのかもしれませんが、12月12日に着手してその月の18日にはもう全曲のスケッチが完成しているというのは、とうてい尋常なことではございません。
オーケストレーションは1846年の2月に始められ、全曲の完成はその年の10月まで持ち越されます。
第2交響曲は、シューマンの4つの交響曲の中では、一般にはもっとも馴染みの薄い作品でございます。
初演は1846年の11月5日にメンデルスゾーンの指揮で行われましたが、このときは成功に至りませんでした。
今回、下手な編曲ながらこの曲を連弾にアレンジしてみましたのも、これを契機として第2交響曲に興味をおもちになる方がひとりでもいらっしゃれば、という思いからにほかなりません。 |
(2007.7.11〜7.22) |
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◇背景画像提供:フリー写真素材Canary様 | |
◇編 曲・MIDIデータ作成:Jun-T ◇録 音:jimma |