オーボエとピアノのためのソナタ ニ長調 作品166
 (Sonate pour Hautbois avec accompaniment de Piano, Op.166)

サン=サーンスは86年間の生涯に、オペラや交響曲・協奏曲から室内楽、ピアノの小品に至るまで、非常に多数の音楽作品を生み出しました。ベートーヴェン以来、自作に作品番号を付けた作曲家の中で、それが150を超える人はそう多くないと思われます。

「オーボエとピアノのためのソナタ」は、作品番号からもおわかりのように、サン=サーンス後期の作品でございます。いや後期どころか、作曲は1921年、すなわちこの作曲家の人生最後の年に書かれたものなのでございます。
この年、サン=サーンスは木管楽器のソロのためにソナタを3曲作っておりますが、この曲はその最初のものとなりました。これら3つのソナタはいずれもソナタとしては小規模なもので、サン=サーンスらしい明晰な響きの中に枯れた味わいもあり、なかなかに魅力的な音楽となっております。

曲は3つの楽章から構成され、典雅な第1楽章、牧歌的な第2楽章、軽快なテンポで駆け抜けてゆく第3楽章と、シンプルながら印象的な全体像を形作っております。

(2007.10.26〜11.3)

オーボエとピアノのためのソナタ ニ長調 作品166・全曲連続再生 

第1楽章/アンダンティーノ (I. Andantino) 
第2楽章/アレグレット (II. Allegretto) 
第3楽章/モルト・アレグロ (III. Molto allegro) 

◇「木管楽器のための3つのソナタ」に戻ります◇
◇背景画像提供:フリー写真素材Canary様
◇MIDIデータ作成:Jun-T  ◇録音:jimma