ハイドン/交響曲第95番 ハ短調
(Haydn : Symphony No.95 in C minor)

この作品は「第1期ザロモン・セット」といわれる6つの交響曲のひとつで、1791年に書かれました。ハイドン最後の短調交響曲でございます。
同時期のニックネームをもつ交響曲に比べて知名度では劣りますが、内容はたいへん充実しており、対位法的手法が随所に見られるのが大きな特徴となっております。とりわけ、終楽章のフーガを用いた立体的な音づくりは、ひょっとしてこの曲の3年前に書かれたモーツァルトのジュピター交響曲の影響か?と一瞬思わせないこともございません。
作曲された時期はモーツァルト最晩年、ベートーヴェンも活動を開始しておりますが、ハ短調交響曲とはいえ、ハイドンのこの作品はモーツァルトの悲愴美ともベートーヴェンの深刻さとも異なり、いかにもハイドンらしい快活な短調交響曲になっていると申せましょう。

編曲はウルリヒ(Hugo Ulrich;1822〜1872)という人の手になるもので、四手のピアノ連弾のためにアレンジされております。
ピアノで演奏された交響曲第95番、お楽しみいただければ幸甚でございます。


交響曲第95番ハ短調・全曲連続再生 

第1楽章/アレグロ(I. Allegro) 
第2楽章/アンダンテ・カンタービレ(II. Andante cantabile) 
第3楽章/メヌエット(III. Menuetto) 
第4楽章/フィナーレ:ヴィヴァーチェ(IV. Finale : Vivace) 
(2018.10.14〜10.20)

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◇背景画像提供:自然いっぱいの素材集
◇編 曲:H. ウルリヒ  ◇MIDIデータ作成:Jun-T ◇録 音:jimma