ハイドン/交響曲第83番 ト短調「めんどり」
(Haydn : Symphony No.83 in G minor,"La Poule")

1785年から86年にかけて、ハイドンはパリで演奏するために6曲の交響曲を作曲します。これらはパリで新たに結成されたオーケストラ、コンセール・ド・ラ・オランピックの委嘱によるもので、「パリ交響曲」と呼ばれております。
この時期、ハイドンはモーツァルトと親交を深め、互いに触発し合いながら実りある創作期を迎えておりました。6つの「パリ交響曲」もそうした時期の作品らしく、充実した音楽ぞろいでございます。

「パリ交響曲」に含まれる第83番の交響曲は「めんどり」というニックネームをもっておりますが、これは第1楽章第2主題がめんどりの鳴き声を連想させるというだけの話で、曲の内容とはなんら関係はございません。
4つの楽章から構成され、ト短調を主調としておりますが、第2楽章以降はすべて長調で作曲され、モーツァルトのト短調交響曲のような悲愴美とは無縁でございます。

編曲はウルリヒ(Hugo Ulrich;1822〜1872)という人の手になるもので、四手のピアノ連弾のためにアレンジされております。
ピアノで演奏された交響曲第83番、お楽しみいただければ幸甚でございます。


交響曲第83番ト短調「めんどり」・全曲連続再生 

第1楽章/アレグロ・スピリトーソ(I. Allegro spiritoso) 
第2楽章/アンダンテ(II. Andante) 
第3楽章/メヌエット:アレグロ(III. Menuetrto : Allegro) 
第4楽章/フィナーレ:ヴィヴァーチェ(IV. Finale : Vivace) 
(2018.9.7〜9.29)

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◇背景画像提供:自然いっぱいの素材集
◇編 曲:H. ウルリヒ  ◇MIDIデータ作成:Jun-T ◇録 音:jimma