Awakening to soldier ■

人間の欲望とエゴイズムが、時代の影で無数の生物を絶滅へと追いやってきた。
森林に火を点け焼き尽くし、生きる聖地を失った動物達を乱獲、時には正義を振り
かざしながら鉛玉を乱射・・・。そんな無差別な殺戮が、本来自然界に引かれてい
た様々な「テリトリーライン」を踏みちぎってしまった。
そして最近、それら無数の“大罪”の代償が様々な形で人間社会に現れ始めた。
・・・環境ホルモン、核廃棄物、エイズ、凶悪な少年犯罪の多発・・・。目に見えない
敵によって今度は人間が絶望へと追い詰められてゆく時代が近づいてきた。
時代の先駆者達が人間社会繁栄のために今日まで築き上げてきた社会シスム・
・・、常識、制度、教育、ヒューマニズム、政治、経済・・・、これらの「必要条件」全
てが限界を迎えてしまった気がするんだ。今、時代が必要としてることは、それら
の社会システム全ての“新陳代謝”なのではないだろうか。
航路を見失った“迷える船”の明日の行方を決めるべきは、年老いた「経験」では
なく、若さだけに秘められた「無限の可能性」だということに、もう誰もが気づき始
めてると思うんだ。
「このままじゃ俺は、ただの豚だ・・・。豚のまま死んで逝くのか?」自分の魂を思
い切り殴りつけた。そして今、少しずつ見えてきたんだ。この人間社会の進化と退
化の狭間で、自分が本当に“戦ってゆくべき敵”と命を懸けて“守ってゆくべきモノ
”が・・・。
“戦士の血”が僕の中に静かに目覚め始めたんだ。