暮れた並木道
作詞:かいかい/作曲:stork


刺すような風 顔を嗅ぎつけて
いつまで当たるのか 時計も遅いのに
薄い雲さえ 夜に溶けている
こんな独りなんて 要らないというのか

悴んだ手にはあの日の手袋
暖か過ぎるよ 君とお揃いの

辺りは手を繋いで 並木道に流れる なのに
僕は独りたたずむ 灯りが照らさなくて
飾られた姿は 去年消えていったから 君を
浮かべては繰り返す 戻れないと言うのにね


遅足の他人 次々と縫っては
歩き覚えのある 広くも狭い道
靡くマフラー 巻き直す君の
幻にすぎない 姿見つめていた

目の前を落ちた今年の初雪
地面に着いては 儚く溶けてゆく

存在の跡残し いつかは消えてゆく まるで
君と同じようだよ 崩れてもいいかい
迷わず生きることを 決めた僕は何処だろう所詮
いつか辿り着くなんて 思うこともあるよ


今さら涙流しても遅いよね
瞳擦って帰るとするよ
頭に雪が降り積もるだけだから
まだ君のこと想えるから

辺りは手を繋いで 並木道に流れる なのに
僕は独り背いて ぼやけた灯りを辿る
空を仰いでみれば 飾られた白いほし それを
手に乗せては握る 手袋の温かみ・・・感じながら


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