◇ドビュッシー/もう家のない子のクリスマス◇ |
クリスマスに因んだ曲ですが、ドビュッシーのこの作品は第1次世界大戦の戦災孤児たちに託した、一種悲痛な復讐の歌ともいうべきものでございます。 1915年、ドビュッシー晩年の作でございますが、この時期ドビュッシーは自らを「フランスの音楽家」と称し、敵国ドイツに対する憎しみをエネルギーにするかのように、最後の3曲のソナタ(計画では6曲)に取り組んでおりました。武器を持って戦場に立ちこそしないものの、音楽を武器として、仕事場からドイツに立ち向かうという姿勢を明確にしていたのでございます。 そのような時期に書かれたこの曲、「月の光」や「『牧神の午後』への前奏曲」のドビュッシーのイメージを一変させるような内容の歌となっております。
「あそびの音楽館」では、本来独唱とピアノのために書かれたこの曲を、弦楽合奏でやってみました。
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(2007.12.22/Jun-T) |
◇編曲・MIDIデータ作成:Jun-T ◇録音:jimma |
もう家のない子のクリスマス (歌詞:クロード・ドビュッシー/訳詩:藤井宏行) |
わたしたちにはもう家がない! 敵がみな奪い去ってしまった ちっちゃな私のベッドまでも! 学校も、先生も焼き尽くした 教会も、イエス・キリスト様も そして、逃げることができない かわいそうな貧しいおじいさんまでも!
わたしたちにはもう家がない!
フランスの子供たちよ、復讐を!
わたしたちにはもう家がない!
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