◇日本男児◇

1897年、瀧廉太郎18歳の処女作でございます。「荒城の月」の作曲者、というイメージからはえらく隔たりがございますが、軍歌でのデビューでございます。
瀧廉太郎は2年後に、この「日本男児」に加筆を施して「我神州」という曲に作り直しております。したがいまして、どちらの曲も基本的には同じ旋律でございますが、「日本男児」の方がシンプルな構成になっております。
歌詞は「我神州」とはまったく別物で、日清戦争のハイライト場面(死んでもラッパを口から離さなかったというラッパ卒、単身敵要塞に飛び込んで内側から門を開けた兵士など)を描写しております。

なお、この曲の出版譜には旋律のみが掲載されており、伴奏がまったくございません。やむを得ず、ここではJun-Tがいい加減に伴奏を作曲しております。お聴き苦しい点は、何卒ご容赦願いますm(__)m
また、もともと「我神州」とほぼ同じ曲ですので、この曲では声楽部分をヴァイオリンに編曲し、さらにピアノ伴奏は「我神州」よりシンプルなものにしてみました。

(2006.10.29)
◇MIDIデータ作成・編曲:Jun-T ◇録音:jimma

日本男児
(歌詞:東 郊/ヴァイオリンとピアノのための)

 日本男児そは何ぞ  日本男児そはたれぞ
 大砲小銃何かある  硝煙弾雨も何かある
 息の根たゆる笛の音は  消えても消えず君が名は

 日本男児そは何ぞ  日本男児そはたれぞ
 弾丸雨飛のその中を  右往左往にかけめぐり
 さしも堅固の玄武門  敗りて植(た)てたる日の御旗

 日本男児そは何ぞ  日本男児そはたれぞ
 大喝一声進めよと  叫びし声と諸共(もろとも)に
 屍は空く安城に  消えても消えず其(その)馨(ほま)れ


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