◇我(わが)神州◇

1899年、瀧廉太郎20歳の作でございます。
2年前の1897年に、瀧廉太郎は「日本男児」という曲を作曲しておりますが、「我神州」は「日本男児」を加筆修正して作り上げたもので、日清戦争・三国干渉・北清事変など動乱の時代らしく、いかにも軍歌調の曲でございます。
歌詞も時代を反映してか、なかなかに物騒な内容でございます^^;

なお、この曲の出版譜には旋律のみが掲載されており、伴奏がまったくございません。やむを得ず、ここではJun-Tがいい加減に伴奏を作曲しております。お聴き苦しい点は、何卒ご容赦願いますm(__)m

(2006.10.24)
◇MIDIデータ作成・編曲:Jun-T ◇録音:jimma

我神州
(詩:砂沢丙喜冶/トランペットとピアノのための)

 我神州の正大気 凝りて咲きけむ桜花
 大和男児の眞心は 朝日に匂ふや桜花
 花はちりてぞ香を留む 人は死してぞ名を残す
 行けや壮夫(ますらを)魁(さきが)けて 朝日の御旗翳(かざし)しつゝ

 轟然(ごうぜん)一発轟(とどろ)けり 見よや大砲火を吐きぬ
 霹靂(へきれき)一声響(ひびき)たり 散るや味方の榴散弾
 天晴(あっぱれ)砕けぬ敵の陣 見事くだけぬ敵の陣
 朝日の御旗翳しつゝ 進めや進め壮夫よ

 百練経たる日本刀 抜くや秋水影寒し
 大和男児が此(この)刀 提げ持ちて敵軍を
 右に左に斬り捲(まく)る 卍(まんじ)巴(ともへ)に斬り回る
 行けや壮夫魁けて 朝日の御旗翳しつゝ

 いばえの声も勇ましや 蹄の音も勇しや
 阿修羅の暴し騎馬の武者 土砂巻揚(まきあが)るつむぢ風
 敗れし敵の木の葉武者 乱れ散りつゝ崩れたり
 朝日の御旗翳しつゝ 進めや進め壮夫よ


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