◇消えない香り 作品76-1◇
〜クラリネットとピアノのための〜
(1897年作/歌詞:ルコント・ド・リール/訳詩:藤井宏行

 太陽の花、ラオールのバラが
 その魂の香りをひとしずく ひとしずく
 陶器や、水晶や、黄金の瓶に満たしたとき
 焼けた砂の上にそのすべてを注ぎかけることができる

 川や海があふれ、おしよせてきても無駄だ
 その香りを閉じ込めた聖域を侵すことはできない
 たとえ瓶が砕けても その神々しい香りと
 幸せの名残りは なお香り続けるのだ

 私の心に開いた傷口からもそんなふうに
 お前が流れ出すのだ おお、天上の液体よ
 私を彼女に燃え上がらせた言葉に尽くせぬ恋よ

 彼女に神の赦しがあることを、
 そして私のこの痛みが救われることを!
 人の刻む時を超え、永遠を超えて
 私の心は、消えない香りに満たされている

◇編曲・MIDIデータ作成:Jun-T ◇録音:jimma (2006.3.21)

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