アリアーガ/交響曲 ニ短調
(Symphony in D minor)

スペインのモーツァルトと呼ばれるアリアーガは、1806年に生まれ20歳の誕生日のわずか10日前に留学先のパリで亡くなりました。なんと誕生日がモーツァルトと同じ1月27日だということです。音楽史上最も早逝した作曲家と言っていいんじゃないでしょうか。
せめてシューベルトくらいまで生きていたら、もっと円熟した音楽を聴けたであろうことを思うとまったくもって惜しいことです。
作品は交響曲3曲、弦楽四重奏曲3曲、14歳で書いたという歌劇「幸福な奴隷」の序曲、それにカンタータ「アガール」が残されているようです。

交響曲ニ短調は、モーツァルトの影響もうかがえますが、たとえば第2楽章では、シューベルトを思わせるメロディも出てきて、清楚なロマンチシズムが漂う爽やかな音楽となっております。2006年の生誕200年までには全曲を完成させたいものだと思っています。

なお、この交響曲はニ長調と呼ばれることの方が多いようです。使いましたスコアもニ長調となっています。
Jun-Tによれば、第1楽章の序奏がニ長調で主部がニ短調の場合、ニ短調というのが普通だということと、この短命な作曲家の交響曲としてはニ短調の方が相応しいだろうということでニ短調としました。ひょっとしたら、アリアーガの自筆譜がニ長調と表記していたのかも知れません。

※曲はすべてMP3でお楽しみいただけます。


第2楽章:アンダンテ(2. Andante) 

◇あそびの管弦楽に戻ります◇
◇背景画像提供:フリー写真素材Canary様
◇MIDIデータ作成・録 音:jimma