テレマン/水上の音楽「ハンブルクの潮の満ち干」
(G.P.Telemann : Wassermusik "Hamburger Ebb’und Fluth")

テレマンもまたほんのちょっとしか聴くことのなかった作曲家でした。有名な「食卓の音楽」は、一部を聴いて興味がもてず、印象に残った曲といえば、この組曲くらいです。
CDは、事典で晩年の傑作と書いてあるのに惹かれて買ったオラトリオ「最後の晩餐」だけ持っています。ただこれも確か買ったよなぁ?という程度の記憶しかありません。

ハンブルク市の海軍鎮守府設置100年祭で演奏されたというこの組曲は、テレマンの自筆譜ではOuvertureとなっています。

テレマンの作品には数多くのOuvertureという名の組曲があるんですね。前から疑問に思っていましたところ、Wikipediaによるとバッハやテレマンの時代、管弦楽の組曲は序曲で始まるから、組曲そのものをOuvertureと呼んでいたんだそうです。まるで持ち歩いてるからケータイというようなもんですかね?

編成は、木管と通奏低音と弦五部で、木管は楽章によってオーボエだったり、ピッコロ、リコーダーと変わります。
通奏低音がリアライズされていない楽譜を使ったので、ハープシコードは残念ながら省略しました。バロック音楽でハープシコードを省くと、音が寂しくなってしまう部分がありますね。


水上の音楽「ハンブルクの潮の満ち干」・全曲連続再生 

序曲 (Ouverture) 
サラバンド「眠るテーティス」 (Sarabande "Die schlafende Thetis") 
ブーレ「目覚めるテーティス」 (Bourree "Die erwachende Thetis") 
ルール「恋に落ちたネプチューン」 (Loure "Der verliebte Neptunus" ) 
ガボット「踊る泉の精たち」 (Gavotte "Die spielenden Najaden") 
道化「戯れるトリトン」 (Harlequinade "Der Scherzende Tritonus") 
「吹きすさぶ風」 ("Der stürmende Aeolus") 
メヌエット「快い西風」 (Menuet "Der angenehme Zephir") 
ジーグ「潮の満ち干」 (Gigue "Ebbe und Fluthr") 
カナリー「愉快な舟人たち」 (Canarie "Die Lustigen Bootsleute") 

◇あそびの管弦楽に戻ります◇
◇背景画像提供:「自然いっぱいの素材集」
◇MIDIデータ作成・録 音:jimma