シベリウス/8つの小品 作品99
(Jean Sibelius : 8 Pieces, Op.99)

1922年、シベリウス57歳の年にまとめられた小品集でございます。この時期は交響曲第6番、第7番が同時進行的に書き続けられており、シベリウスは生涯最後の創作意欲の高まりの中におりました。
その一方で、1917年に念願の独立を果たしたフィンランドは、その直後から左翼と右翼の権力闘争によって不安定な政治状況の中にあり、シベリウスもピアノ曲などの小品を量産して生活の一助としなければなりませんでした。

作品99の「8つの小品」も、このような事情の下で書かれた一連の小品集のひとつでございます。
どの曲も1分〜2分程度のごくさり気ない作品ではございますが、後期に入ったシベリウスらしく、非常に簡潔な書法の中に一種冷涼なリリシズムのほの見える、なかなかに味わいのある小品集となっております。

(2009.4.7〜4.30)

  1. ユーモラスな小品(Pièce humoristique)
  2. スケッチ(Esquisse)
  3. 思い出(Souvenir)
  4. 即興曲(Impromptu)
  5. 対句(Couplet)
  6. アニモーソ(Animoso)
  7. ワルツの時間(Moment de valse)
  8. 小行進曲(Petite marche)

 8つの小品 作品99・全曲連続再生 

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◇背景画像提供:自然いっぱいの素材集
◇MIDIデータ作成:Jun-T ◇録 音:jimma