「樹の組曲｣がどちらかといえば暗色で深みや神秘性を感じさせるのに比べて、「草花の組曲｣は軽妙で明るく、和やかな雰囲気をもっております。
とはいえ、円熟期のシベリウスの作品らしく、個々の曲はきわめてシンプルな中にも独特の時間感覚を備えた筆致で書かれており、ありふれているようで似たものがない、というユニークな味わいをもっております。
「樹の組曲」ともども、お楽しみいただければ幸甚でございますm(__)m

（追記）
曲名について、第1曲は「矢車草｣と訳されていることが多いようですが、本場フィンランドのサイト「Jean Sibelius - the website」の英語ページを見てみますと、「Daisy」となっております。フィンランドの方の英訳ですから、これが正しいのでしょう。
というわけで、弊サイトでは「ひな菊｣とさせていただきました。
また、第5曲の「釣鐘草｣は、上記のサイトでは「Bellflower」と英訳されておりまして、これは和名では「ホタルブクロ」というんだそうでございます。「ホタルブクロ」では曲名としてちょっとアレですので、これは同属の「釣鐘草｣でご勘弁願うことにいたしましたm(__)m