シベリウス/10の小品 作品58 (Jean Sibelius : Ten Pieces, Op.58) | ||
1908年の5月に、シベリウスはヘルシンキで喉の腫瘍を摘出する手術を受けました。この手術の成功を確信できなかった医者はドイツで再診断を受けるように勧め、シベリウスはベルリンの専門医フレンケルを訪ねます。フレンケルは再手術の必要を認め、6月に病根は摘出されました。 数年来シベリウスを苦しめていた喉の腫瘍はこれで完治したのですが、死を身近に感じさせたこの体験はシベリウスの作風に影響を与えないではいませんでした。
作品58は手術の翌年、1909年の作でございます。この年の作品を挙げてみますと、「シェイクスピアの『十二夜』からの2つの歌」「追悼のために」「弦楽四重奏曲(親愛の声)」など、死にまつわる作品、あるいは内的に沈潜していく作品が目につくような気がいたします。 | ||
(2011.7.1〜7.22) |
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◇背景画像提供:自然いっぱいの素材集様 | |
◇MIDIデータ作成:Jun-T ◇録 音:jimma |