ピアノのために
(Pour le Piano)

「ピアノのために」は3曲から構成された音楽で、1901年、ドビュッシー39歳の年の作でございます。ただし、第2曲「サラバンド」だけは1894年に作曲された曲の改作となっております。
ドビュッシー自身はこの曲を「組曲」としており、各曲の題名にも18世紀の古典組曲を髣髴とさせるものがございますが、構成的には単なる組曲というより「ピアノ・ソナタ」と呼びたくなるほど緊密でございまして、円熟期の入り口に立ったドビュッシーの充実した創作力に感嘆せずにはいられません。

ドビュッシーのピアノ作品としては、やや知名度に欠ける感のある「ピアノのために」ですが、新古典主義的な構成感と印象主義的な音感覚とが見事に融合した力作と思います。お楽しみいただければ幸甚でございますm(__)m

(2007.1.2〜1.4)

「ピアノのために」・全曲連続再生 

第1曲:前奏曲(I. Prélude : Assez animé et très rythmé) 
第2曲:サラバンド(II. Sarabande : Avec une élégance grave et lente) 
第3曲:トッカータ(III. Toccata : Vif) 

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◇背景画像提供:フリー写真素材Canary様
◇MIDIデータ作成:Jun-T ◇録 音:jimma