ボロディン/小組曲 (Borodin:Petite Suite) |
1885年の7月のこと、ボロディンは彼の音楽の熱烈な崇拝者、メルシー・アルジャントー伯爵夫人の招待でベルギーのアントワープでの演奏会に招待されました。 ボロディンはその厚意に感謝し、完成したばかりのこの曲を伯爵夫人に献呈したのでございます。
この組曲は7曲の小品で構成されており、作曲時期は1878年から1885年、ボロディン45歳から52歳の期間に亘っておりますが、初めから組曲として構想されたのではなく、折に触れて書いた曲をひとつにまとめて曲集にしたものでございます。
第1曲:尼僧院にて(大聖堂の円天井の下で、少女は神のことなど考えない) ちなみに、この曲は大ヒットしたようで、アルジャントー伯爵夫人はボロディンに次のように書き送っております。
「あなたの『小組曲』はすごい売れ行きで、欲しがる人は跡を絶ちません」(伊藤恵子訳)
なお、この曲にはロシアの作曲家・ピアニストのセルゲイ・リャプーノフ(1856〜1924)による加筆版がございます。私の持っております楽譜にはリャプーノフの加筆も併記されておりますが、とりあえずはボロディンの原典版でやってみたいと思います。 |
小組曲・全曲連続再生 | |
第1曲:尼僧院にて (1. Au Couvent) | |
第2曲:間奏曲 (2. Intermezzo) | |
第3曲:マズルカ (3. Mazurka) | |
第4曲:マズルカ (4. Mazurka) | |
第5曲:夢 (5. Rêverie) | |
第6曲:セレナーデ (6. Serenade) | |
第7曲:夜想曲 (7. Nocturne) | |
◇あそびのエトセトラに戻ります◇ | |
◇背景画像提供:フリー写真素材Canary様 | |
◇MIDIデータ作成:Jun-T ◇録 音:jimma | |