マーラー/交響曲第5番 嬰ハ短調 (Gustav Mahler : Symphony No.6 in A minor) |
よく知られておりますように、マーラーの創作中期は第5交響曲から始まります。この時期に書かれた第5・第6・第7の3つの交響曲は、純粋に器楽のために作曲されている点でも特徴的でございます。 この曲は1901年の夏の間にスケッチされましたが、最初に書かれたのは第3楽章のスケルツォだったそうでございます。翌年の夏にオーケストレーションを施して完成された第5交響曲は、葬送行進曲に始まり、歓喜の終楽章で終わる、ベートーヴェン以来の暗→明という見通しのよい道筋で、1970年代に始まったマーラー・ブームでは、とりわけ人気のある作品となりました。
1901年の11月、マーラーはツェムリンスキーに作曲を学んでいた22歳のアルマ・シントラーと出会い、電撃的に婚約、翌1902年3月に結婚いたします。この結婚でマーラーは私生活の上で安定感を得ることができ、創作力も向上。この時期はおそらくマーラーにとって、もっとも幸福な日々だったと申してよろしいでしょう。
第5交響曲は5つの楽章から成りますが、全曲は作曲者自身によって3部に分けられております。第1・第2楽章は第1部、第3楽章は第2部、そして第4・第5楽章が第3部でございます。
マーラー自身はこの交響曲をピアノのために編曲しておりませんが、ここではシュトラーダル(August Stradal:1860〜1930)の手に成る2台ピアノ用のスコアを用いました。 |
◇「あそびの音楽館」に戻ります◇ | |
◇背景画像提供:自然いっぱいの素材集様 | |
◇編 曲:A. シュトラーダル ◇MIDIデータ作成:Jun-T ◇録 音:jimma |