マーラー/歌曲集「さすらう若人の歌」
(Gustav Mahler : Lieder eines fahrenden Gesellen )

ごく初期の作品を除き、マーラーの創作ジャンルは交響曲と歌曲に集中しております。しかも、器楽と声楽の2つのジャンルは截然と分かれるものではなく、歌曲が交響曲に取り込まれたり(第1〜第4交響曲)、交響曲がカンタータかオラトリオのような姿をとったり(第8交響曲)、果ては連作歌曲集としか思えない作品が交響曲であったり(大地の歌)と、交響曲と歌曲の境界が大胆に取り払われているのがマーラーのきわめて大きな特徴でございます。

「さすらう若人の歌」はマーラー初期の歌曲集で、マーラー自身の詩に作曲した4つの歌から成っております。初めピアノ伴奏で書かれ(1884〜85年)、改訂の際にオーケストラ伴奏に編曲されました(1891〜96年)。
この歌曲集は第1交響曲(1884〜88年・1893〜96年改訂)と内的関連性をもっており、完全4度のいわゆる「カッコー音型」の多用や第2曲と第4曲の旋律などは、特に第1交響曲を思い起こさせます。とりわけ第2曲は第1楽章の第1主題そのままの感があり、たいへん興味深いものがございます。

「あそびの音楽館」では、この歌曲集をチェロとピアノ伴奏という形でやってみたいと思います。そのため、声楽の部分に多少のアレンジを加えておりますことを、あらかじめご了承願いますm(__)m

歌詞については、藤井宏行様の御訳を使わせていただいております。どうもありがとうございますm(__)m
また、各曲の詳細につきましては、「梅丘歌曲会館・詩と音楽」に詳しい解説が掲載されております。こちらもぜひご覧になってくださいm(__)m


 第1曲:ぼくの好きだった人が結婚式をあげるとき 
      (Wenn mein Schatz Hochzeit macht)
歌 詞
 第2曲:今日の朝、野原をゆくと(Ging heut morgen übers Feld)   歌 詞
 第3曲:ぼくは赤く焼けたナイフを持っている 
      (Ich hab' ein glühend Messer)
歌 詞
 第4曲:ぼくの好きだった人の二つの青い瞳(Die zwei blauen Augen)  歌 詞

 歌曲集「さすらう若人の歌」・全曲連続再生 

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◇背景画像提供:自然いっぱいの素材集
◇編 曲・MIDIデータ作成:Jun-T ◇録 音:jimma