エルガー/弦楽四重奏曲 ホ短調 作品83
(Edward Elgar : String Quartet in E minor, Op.83)

オーケストラ曲やオラトリオで名を成したエルガーが本格的な室内楽作品に取り組んだのは、1918年のことでございます。
当時エルガーは61歳。この年ほぼ同時に3つの室内楽作品、ヴァイオリン・ソナタ、弦楽四重奏曲、ピアノ五重奏曲に着手します。このとき、チェロ協奏曲も書き進められており、この時期のエルガーの創作力の高まりは驚くべきことでございます。
弦楽四重奏曲は12月に書き上げられ、翌年の5月に初演されました。この曲も含め、3つの室内楽作品は批評家から高く評価され、エルガーが健在であることを一般に印象づけました。

エルガーの弦楽四重奏曲は、3つの楽章から構成されております。
第1楽章は簡潔な提示部と入念な展開部をもつソナタ形式。
第2楽章はロンドふうのアンダンテで、エルガーの夫人アリスがこの楽章を気に入っていたため、彼女の葬儀ではこの曲が演奏されたそうでございます。
第3楽章は変則的なソナタ形式で、全曲中もっとも躍動的な音楽となっております。

ここでは、この作品をピアノ連弾の形に編曲してみました。多少なりともお楽しみいただければ幸甚でございます。


弦楽四重奏曲 ホ短調 作品83・全曲連続再生 

第1楽章:アレグロ・モデラート(I. Allegro moderato) 
第2楽章:ピアチェーヴォレ、ポーコ・アンダンテ(II. Piacevole ; poco andante) 
第3楽章:フィナーレ/アレグロ・モルト(III. Finale ; Allegro molto) 

◇あそびのピアノ連弾に戻ります◇
◇編曲・MIDIデータ作成:Jun-T ◇録音:jimma