エルガー/弦楽のためのセレナード ホ短調 作品20
(Elgar : Serenade for String Orchestra in E minor, Op.20)

1892年、まだ世に広く知られる前のエルガーは、地元のアマチュア弦楽合奏団のために、この作品を作曲しました。音楽教室を主宰していたエルガーは、自身の指揮で「ウースターの女性合奏教室」で私的に初演しました。
公的には翌年ヘリフォードで第2楽章のみが初演され、1896年にはベルギーで全曲が初演されました。楽譜は1893年に出版されていましたが、ロンドンで全曲が初演されたのはかなり後の1905年のことで、このときエルガーは, もはや英国の大作曲家としての地位を確立しておりました。

弦楽合奏のためのセレナード(セレナーデ)というジャンルでは、モーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」を筆頭に、チャイコフスキーとドヴォルザークの作品が有名です。
エルガーのものは、これらに次ぐ知名度をもつ作品ですが、規模の点でははるかに小さく、多楽章でありながら小品の範疇に入るかもしれません。
全曲は3つの楽章から構成されておりますが、ソナタ形式の楽章を含まず、形態の上からも小品的でございます。

ここでは、この作品をエルガー自身の編曲によるピアノ連弾で演奏してみました。多少なりともお楽しみいただければ幸甚でございます。


弦楽のためのセレナード ホ短調 作品20・全曲連続再生 

第1楽章:アレグロ・ピアチェヴォーレ(I. Allegro piacevole) 
第2楽章:ラルゲット(II. Larghetto) 
第3楽章:アレグレット(III. Allegretto) 

◇あそびのピアノ連弾に戻ります◇
◇編曲:E. エルガー ◇MIDIデータ作成:Jun-T ◇録音:jimma