ヴァッセナール伯/コンチェルト・アルモニコ (Unico Wilhelm van Wassenaer : Concerti Armonici) |
従来はペルゴレージの作として知られていた「コンチェルト・アルモニコ」ですが、実はオランダの貴族でアマチュア作曲家でもあった、ヴィルヘルム・ファン・ヴァッセナール伯爵の手に成るものです。
6曲の「コンチェルト・アルモニコ」は1725年から1740年にかけて書かれたものですが、出版に際して作曲者名を明記しなかったため、初めはヴァイオリニストのカルロ・リチョッティ(1681〜1756)、19世紀になってからはペルゴレージの作曲したものと思われていました。 ヴァッセナール伯が作曲者名を公表しなかったのは、作曲家としての才能に自信がなかったからではないかとも考えられていますが、曲はアマチュアの域を完全に脱していて、バロック音楽としてたいへん魅力ある作品になっています。 |