エイミー・ビーチ/夏の夢 作品47
(Amy Marcy Beach : Summer Dreams, Op.47)

アメリカ最初の世界的女流作曲家エイミー・ビーチは、まず交響曲(1896年)、次いでピアノ協奏曲(1899年)と、形式的にも編成上でも大規模な作品で注目を集めましたが、その生涯に亘って書き続けた主要なジャンルは、なんといってもピアノのための作品と申してよろしいでしょう。
それらの大部分は独奏ピアノのためのものですが、中には少数ながら、連弾のための作品もございます。
Amy Marcy Beach
ここで取り上げました「夏の夢」は、ピアノ連弾のために書かれたもので、明示されてはおりませんが、組曲のスタイルで構成された作品でございます。
作曲は1901年、ビーチ34歳の年で、作曲技法の上でも演奏技術の点でもごく平明な手法で書かれた6つの小品から成っております。

この作品がどのような経緯で書かれたのか、私は寡聞にして存じませんが、各曲のタイトルや曲想のシンプルさから見て、もしかすると彼女自身の子供たちのために作ったのかもしれません。ビーチには子供のために書いたピアノ曲がいくつかあり、この組曲もそうした子供向けの作品の系譜に属するのではないかと愚考いたします。

いずれにしましても、ごく気軽に聴けるこの組曲、お楽しみいただければ幸甚ですm(__)m


 第1曲:ざしきわらし(Brownies) 
 第2曲:赤胸のコマドリ(Robin Redbreast) 
 第3曲:夕暮れ(Twilight) 
 第4曲:キリギリス(Katy-dids) 
 第5曲:妖精のタランテラ(Elfin Tarantelle) 
 第6曲:おやすみなさい(Good Night) 

 夏の夢 作品47・全曲連続再生 

◇あそびのピアノ連弾に戻ります◇
◇背景画像提供:「自然いっぱいの素材集」
◇MIDIデータ作成:Jun-T ◇録 音:jimma