バルトーク/ピアノ協奏曲第2番
(Béla Bartók : Piano Concerto No.2)

1930年代は、バルトークの創作史上では最盛期と申してよい時期でございます。
50歳を迎えたバルトークは、このおよそ10年間に、弦楽器・打楽器とチェレスタのための音楽(1936)、弦楽のためのディヴェルティメント(1939)、ヴァイオリン協奏曲第2番(1938)、弦楽四重奏曲第5番(1934)と第6番(1939)、2台のピアノと打楽器のためのソナタ(1937)など、20世紀音楽の古典的傑作ともいうべき作品を続々と発表しております。
1930年から翌年にかけて書かれたピアノ協奏曲第2番は、このような充実した時期の皮切りとなった作品でございます。
バルトークは1926年に最初のピアノ協奏曲を書いておりますが、これは作曲者自身によれば「満足すべき作ではあるが、演奏者にとっても聴衆にとっても難しすぎる」ため、より受け入れられやすい作品を書きたいという気持ちから着手したのが第2ピアノ協奏曲でした。
初演は1933年1月、バルトーク自身がピアノ・パートを担当し、フランクフルトで行われております。

全曲は伝統的な3楽章構成ですが、円熟期を迎えたバルトークらしく、野性的なダイナミズムと知性的で緻密な作曲技巧がきわめて自然に融合されており、3つのピアノ協奏曲の中の最高峰と申してもよろしいかと存じます。

ここで使用しておりますのは、バルトーク自身の手に成る2台ピアノ用のアレンジでございます。
お楽しみいただければ幸甚でございます。


ピアノ協奏曲第2番・全曲連続再生 

第1楽章:アレグロ(I. Allegro) 
第2楽章:アダージョ ― プレスト ― アダージョ(II. Adagio - Presto - Adagio) 
第3楽章:アレグロ・モルト(III. Allegro molto) 

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◇背景画像提供:自然いっぱいの素材集
◇編曲:B. バルトーク ◇MIDIデータ作成:Jun-T ◇録 音:jimma