バッハ/管弦楽組曲第3番 ニ長調 BWV.1068
(Bach : Orchestral Suite No.3 in D major, BWV.1068)

バッハの管弦楽組曲は全部で4曲が残されておりますが、これらに付けられた番号は必ずしも作曲順というわけではございません。正確な作曲時期は判明しておりませんが、およそ以下のように考えられております。

第1番ハ長調 1717〜23年頃
第2番ロ短調 1730年頃
第3番ニ長調 1729〜31年頃
第4番ニ長調 1717〜23年頃

すなわち、第1番と第4番がまず書かれ、およそ10年ほどの間を置いて第2番と第3番が作曲されたということになるようです。ただし、管弦楽の編成から見ますと、第1番と第2番が比較的小編成であるのに対し、第3番・第4番の2曲はトランペットやティンパニなどを含む大編成であることから、第4番は1730年頃に大幅な加筆があったのではないかと思われます。

さて、4曲中よく知られておりますのは第2番と第3番でございますが、ここで取り上げております第3番には、後年ヴァイオリン曲に編曲され、「G線上のアリア」として有名になった「アリア」や、古今のガヴォットの中でももっともよく知られる「ガヴォット」が含まれております。

全曲は全5楽章で構成されており、大がかりなフランス風序曲(緩 ― 急 ― 緩)と、有名な「アリア」、その後に軽快な3つの舞曲が続きます。
有名な第2番がほの暗いロ短調で書かれているのに対し、この曲は明るいニ長調、さらに原曲の管弦楽編成も大規模であることから、4つの管弦楽組曲の中でもとりわけ華麗な作品になっていると申せましょう。

ここで取り上げておりますピアノ連弾用の編曲は、レーガー(Johann Baptist Joseph Maximilian Reger:1873〜1916)の手に成るものでございます。
レーガーの編曲によるバッハの管弦楽組曲第3番、お楽しみいただければ幸甚です。


管弦楽組曲第3番 ニ長調 BWV.1068・全曲連続再生 

第1楽章/序曲(I. Overture) 
第2楽章/アリア(II. Aria) 
第3楽章/ガヴォット(III. Gavotte) 
第4楽章/ブーレ(IV. Bourree) 
第5楽章/ジーグ(V. Gigue) 

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◇背景画像提供:自然いっぱいの素材集
◇編 曲:M. レーガー ◇MIDIデータ作成:Jun-T ◇録 音:jimma