玉  蟲


   
光浴びて キミは輝く 幾千の闇を抜け

    無数の色を操っては 喜びの円舞を舞う


はらはらと落ち行く 花弁に溶けていく 自然に

このままそっと 幻へ消え入ってしまう程 儚げに


瞳を閉じて 心に描き出す 錦厳か


幻想の世界を築きあげよう ビルの上に街の上に

古代と現世を結ぶ夢の橋 今妾が掛け給ふ


清き風 輪と月の間 声らしき幻惑の音色

導かれ 辿り着けばそこは 異国の都


時の壁に囲まれた聖地よ 再び・・・


忘却の重ねに埋もれた 真実を映し出す鏡は

歴史の度に錆びていく そして己すら失う


蒼き月の欠片 赫き麟紛と混ざる 永久の光景

光が差し込む キミの背後にまるで 神々しい仏


    キミが刹那に見せたあの光景を
 
 幻想の世界を築こう ビルの上に 街の上に